ピノピノとおひるね『だいじな　たまご』

ちっちゃなこぐまが経験する森でのナイショのできごと

木からおちてしまったことりのたまごを、かわりにあたためてあげたり、
はじめていったばしょで、にんげんの　男の子にであったり…。
すこしずつ行動範囲がひろがっていくピノピノ。
まめちしきやクイズのページも、たのしめます。

【この本にとうじょうするなかまたち】

●ピノピノ
ちっちゃなくまの男の子。
くるくるカールした、赤茶色のまき毛がチャームポイント。
おかにあるほらあなのおうちにすんでいて、
いろいろなことにちょうせんするよ。

●ピノピノのおかあさん
やさしくて、ときどききびしい。

●ルゥ
ピノピノとなかよしのくまの女の子。
おかあさんとふたりぐらし。

●カルディナーレのおかあさん
木のうえのおうちで、たまごを３つうんだよ。

●キツツキのおにいさん
ルゥのおうちのそばの木へよくやってくる。

●ミケーレ
どうぶつとはなしができるにんげんの男の子。

●ティぺ
じめんのあなにすむモグラの女の子。

【おはなし１◆ だいじなたまご　より】

「これ、おうちへもってかえる！」

くわえようとしたときです。

ピノピノの頭のうえから

フイッフイィィ！

となき声がしました。

「だめ！おねがいよ、こぐまちゃん。

わたしのたまごをもっていかないで」

みあげると、木のえだにことりがとまっています。

「わたしはカルディナーレというとりのおかあさんよ。

こぐまちゃんはなんていうおなまえ？」

「ぼく、ピノピノ」

…おだやかな言葉と、よみやすいテンポが心地よくて
どんどんよみすすめてしまう内容です！
くまの男の子ピノピノのやさしさと正義の物語！

★★ 主人公のくまの男の子、ピノピノのテーマソングがとどきました！ ★★

物語に感銘した、ウクレレ奏者でシンガーソングライターのLinaLina（リナリナ）さん。本の最初のページにのっていた「ピノピノのテーマソング」からイメージをふくらませて、曲を作ってくれました。くまの形をしたキュートなウクレレBearleleを弾いています！

いっしょにうたえば、たちまちハッピー気分♪

LinaLina（リナリナ）：ウクレレを弾き、うたう、シンガーソングライター。ニューヨーク、ロサンゼルスで音楽を学び、帰国後は、ウクレレの音色を通じて、世界中に平和で温かい波を運んでいる。こどもから大人まで多くのファンを魅了。国内ほか、ハワイ、アジア各国でのフェス出演をはじめ、被災地への音楽支援、ウクレレスクール、小学校での特別授業など、型にはまらない活動を続けている。

…そんなLinaLinaさんに、ピノピノの物語について、こんなコメントをいただきました！

「すてきなお話でした。とてもよみやすく、人間的。道徳感もあって最高でしたよ！」

★★ おはなしの一部をご紹介します！ ★★

「これ、おうちへもってかえる！」

くわえようとしたときです。

ピノピノの頭のうえから

フイッフイィィ！

となき声がしました。

「だめ！　おねがいよ、こぐまちゃん。

わたしのたまごをもっていかないで」

みあげると、木のえだに

ことりがとまっています。

「わたしはカルディナーレというとりの

おかあさんよ。こぐまちゃんはなんていうおなまえ？」

「ぼく、ピノピノ」

…つづきは、本をよんでくださいね。

そぼくな文がかもしだす、心地よいテンポ。
声にだしてよめば、おだやか～な気持ちに…。

10見開き程度の短い物語が４話も楽しめます。

★★ 絵本からのステップアップにぴったり！ ★★

◎ よんであげるなら…４さいからおすすめ

じぶんでよむなら…小学校低学年からおすすめ

です

◎ 昔なつかしいクラシックなストーリーと、

雑貨みたいに愛らしい絵がみごとマッチ！

◎ こどもに伝えたい「大切なこと」が

胸にほわ～ん

◎ 心地よい文のテンポにおだやか～な気持ち

◎ 学びのある内容にふむふむ…

★★ レビューをいただきました ★★

◇ クイズでふりかえることができるのがいいですよね。あたたかいおはなしのあとに可愛らしいピノピノのクイズがあって、そういえば、あのおはなしのところが一番好きだったなーって。そして、本を閉じたときには、あたたかいピノピノと可愛らしいかんちがいをするピノピノを思い出して幸せになる(笑）　ほんわかといやされる本です。意外と大人にこそおすすめかも。

◇ 最初のたまごのおはなし、とても良かった。ピノピノのやさしさがみてとれました。これをよんだこどもたちは、ピノピノと鳥のたまごをみて、生命の神秘とか、鳥にとってたまごの大切さとか、鳥と人間はちがう方法でこどもを産むことなどを学ぶと思います。とてもいい本でした。

◇ ピノピノは、知らない存在と出会い、彼の持つ優しさでかんちがいもしながら成長していく。ちょっとつかれたときに大人がよんでも、優しさにホッとするかもしれない。ピノピノがにんげんの男の子と出会うおはなしは、ドキドキハラハラ。心に宝物を持つって誰にでもあることかもしれない、と思い出させてくれる。

◇ 装丁が愛らしい。こういう、可愛らしい装丁のおはなし本がシリーズ化するのはうれしいことです。内容も可愛いですし。リュックサックのこぐまを本物とみまちがえるも、その持ち主の男の子に決して意地悪をしない、ピノピノとルゥは優しい子たちだなと思いました。続編もよみたいです。
【目次】
プロローグ
◆ ピノピノのテーマソング
⇒ 主人公のくまの男の子、ピノピノの特徴がよくわかる、ゆかいな歌詞です

はじめに
◆ この本にとうじょうするなかまたち
⇒ ピノピノの家族や、森の動物たちがせいぞろい

おはなし１
◆ だいじなたまご
⇒ 地面におちてしまった、小鳥のたまごをみつけたピノピノは…

おはなし２
◆ めいわくなキツツキ
⇒ くまの女の子ルゥが寝不足になってしまったのはね…

おはなし３
◆ にんげんの男の子ミケーレ
⇒ ルゥとたんけんしているうちに、人間の男の子に出会います

おはなし４
◆ きえたテディぼうや
⇒ 人間の男の子、ミケーレにもらったお人形がゆくえ不明に！

※おはなしは４つとも、まめちしきのコラムつき！

おわりに
◆ ピノピノのおさらいクイズ
⇒ ４つのおはなしに登場したできごとから、出題です

おまけのページ
◆ つぎのおはなしをちょっとよんでみよう
⇒ 第３巻のおはなしをためしよみできるページです

ロベルト・ピウミー二（原作）

１９４７年イタリア生まれ。教師や俳優などを経て、１９７８年に作家デビュー。８０以上もの出版社から、童話や歌、劇の脚本の本が出版されている。図書館や小学校で行った講演やワークショップでたくさんのこどもと出会い、その経験をもとに３０以上もの詩を発表した。
アンナ・クルティ（絵）

１９５２年イタリア生まれ。１９７７年から、こどもの本のさし絵を描きはじめた。ロベルト・ピウミーニ氏とのコラボも多く、美しい色彩のさし絵をつけている。主人公のピノピノの姿は、日本ですごした夏に考案。何度もラフスケッチを重ねた末に、完成させた。
山本和子（文）

横浜市生まれ。保育課、文学部で学んだ後、児童館に勤める。退職後もこどもに工作を教えながら、学年誌や園向けの月刊誌などで、創作童話、昔話の再話などを執筆。言葉のリズムや心地よさを考えた読みやすい文が、こどもの心をとらえる。童話、絵本、合唱曲の作詞など、幅広く手がけている。

くまの男の子ピノピノの やさしさと正義の物語！

【目次】

くまの男の子ピノピノのやさしさと正義の物語！